実践は、知っているだけでは続きません。
続けるには、続けるための仕組みが要ります。
ここでは、丁寧な呼吸により「問いに向き合う」ことを習慣化する手順を、六つにまとめました。
自分だけの意志の力に頼らずに、続けるための手順です。
一、目的を明確にする
何のために行うのかが曖昧になると、行動はすぐに後回しになります。
丁寧な呼吸の目的は、選べる状態をつくる準備です。
落ち着くことそのものが、目的ではありません。
呼吸のあとに、「惰性か、選択か」と問うためです。
丁寧な呼吸そのものを習慣にしたいのではありません。
選び直すことを習慣にしたいのです。
その習慣が身についたとき、あなたはどのような自分になっているでしょうか。
選び直すことを自然に実践している自分の姿を、想像してみてください。その在り方が、あなたの目指す方向です。
丁寧な呼吸は、その方向を選び直せる状態をつくる準備です。
二、行動のきっかけを決める
「時間があるときにやろう」では、続きません。
丁寧な呼吸と「問いに向き合う」きっかけを、先に決めておきます。
きっかけは、毎日必ず起きる出来事がよいです。
たとえば、
・朝起きたら
・コーヒーを飲む前に
・電車やバスなどを待つ時間に
・パソコンを立ち上げる時に
などです。
新しい習慣をゼロからつくる必要はありません。
既にある習慣に重ねることで、無理なく続けやすくなります。
三、小さくはじめる
続けるために必要なのは、意志の強さではありません。
始めるための負担を小さくすることです。
最初から長時間、丁寧な呼吸をする必要はありません。
まずは、一度だけ丁寧に息を吐いてみてください。
そして、
「今の私は、惰性で動こうとしているだろうか」
それとも、
「自分で選ぼうとしているだろうか」
と問いかけます。
大切なのは、うまくできることではありません。
問いに向き合う機会を増やすことです。
小さくはじめるほど、続けやすくなります。
四、誰かに伝える
人に伝えようとすると、自分の理解が深まります。
教える人が、いちばん学ぶのです。
丁寧な呼吸と「問いに向き合う」実践について知ったことを、誰かに話してください。
そのとき、自分が感じたことも添えてください。
知識だけでなく、実感を伝えることが大切です。
伝えることで、誰よりも自分自身が学び、成長します。
それが、自分だけでなく、誰かと学びを分かち合う「喜捨」の実践でもあります。
五、仲間と実践する「環境」をつくる
一人の決意だけでは、いずれ元の習慣に引き戻されます。
だから、続けられる環境を先につくります。
同じ実践に取り組む仲間と、定期的に集まります。
一人では忘れてしまう問いも、仲間がいることで思い出せます。
Re:Selectコミュニティの実践会は、そのための場の一つになります。
自分だけで、がんばらない。
自分のためだけに、がんばらない。
六、何度でも選び直す
どれだけ大切だと思っていても、実践できない日はあります。
忘れる日もあります。
問いに向き合う余裕がない日もあります。
それで構いません。
大切なのは、途切れないことではありません。
何度でも戻ることです。
丁寧な呼吸は、自分を責めるための実践ではありません。自分に気づき、選び直すための準備です。
気づいたときが、始めるときです。
昨日できなかったとしても、今日また一度だけ丁寧に息を吐けばよいのです。
選択は、一度で終わるものではありません。
私たちは日々、惰性と選択のあいだを行き来しています。
だからこそ、何度でも問い直します。
何度でも選び直します。
それが、Re:Selectの実践です。
六つの手順は、すべて一度に始める必要はありません。
まずは、一つづつ選んで試してみてください。
うまくできなくても構いません。
何度でも問い直し、何度でも選び直してください。

